続いては、あじさいが似合う寺社仏閣スポットをご紹介します。まずは栃木県栃木市の太平山(おおひらさん)神社です。

創建は古く827年。栃木市を一望する太平山の頂上に鎮座し、徳川将軍家をはじめ多くの人びとの信仰を集めてきました。「あじさい坂」と呼ばれる表参道、その石段はなんと1,000段!その両側に西洋アジサイをはじめガクアジサイ、ヤマアジサイなど約2,500株が咲き競います。この山で掘り起こされた石を使った「のづら積み」の石段と、あじさいのコントラストは美しいの一言。雨が降れば石段はしっとりと色合いが濃くなり、さらに美しさと情緒が増します。
見頃となるのは例年6月中旬から7月上旬にかけて。2025年は6月13日(金)から6月29日(日)にかけて、とちぎあじさいまつりが開催されます。期間中の土日は南京玉すだれの演技や江戸からくり人形の実演、日光さる軍団の公演なども催されます。

続いては、古都・鎌倉を代表する"あじさい寺"こと明月院です。北鎌倉駅から歩いて10分ほどの距離にある同院は、参道石段の両脇をはじめ、境内に2,500株のあじさいが植えられています。そのほとんどがヒメアジサイと呼ばれる品種で、その淡い水色と青のグラデーションが織りなす色彩は「明月院ブルー」と呼ばれています。
例年5月下旬から7月上旬までが開花期となりますが、見頃は例年6月中旬ごろ。参道の石段を歩くと、道幅が狭いこともあって両側からあじさいが迫ってくるような臨場感が楽しめます。
時間に余裕がある方は、鎌倉でもうひとつのあじさいの名所、長谷寺にもぜひお立ち寄りください。開花時期は明月院とほぼ変わりません。「あじさい路(ろ):には約40種2,500株のあじさいが植えられています。他にも境内の至るところで慎ましく咲いていますので、ぜひ眺めて癒されてください。